レメディオス・ヴァロ (Remedios Varo)

913年 アングレス(スペイン)生 ― 1963年 メキシコシティ(墨) 

『天の恵み』(1958)

  1908年12月16日、スペインのアングレスに生まれる。父親は水圧機の技術者で、一緒にスペインや北アフリカを旅行し、機械や数学的なイメージに魅了された。マドリードのアカデミア・デ・サン・フェルナンドに入学(1年上にサルヴァドール・ダリがいた)。
 バルセロナに移り住み、シュルレアリスム詩人のバンジャマン・ペレと出会う。結婚してパリに住む。
 1937年から39年までシュルレアリスト・グループの中で活動する。その間に、『山の霊』『菜食主義の操り人形』などを描く。
 1939年、ペレの政治活動によりフランスを強制追放される。
 1941年ペレがスペイン王党派の支持グループにいたため、アメリカに入国できず、モロッコのカサブランカを経て11月にメキシコに渡る。メキシコシティの革命記念碑に近い古いアパートに入居。舞台衣装を縫製したりインテリアデザインや広告デザインを手がけて生計を立てる。そのかたわら、ヴァロとペレはメキシコに亡命した作家や画家のグループと交流。後に加わったカリントンと親交を深め、精神的かつ創造的な再生と進化のヴィジョンを共有し、影響しあう。
 1945年頃から再び絵画を手がける。47年、『塔』
 1955年、『太陽の音楽』 56年『ハーモニー』
 1956年、メキシコのダイアナ画廊で最初の個展。
 1958年、『鳥の創造』でスーフィー神秘学やグルジェフ哲学に基づく思想を描く。
 1963年10月8日、メキシコシティにて心不全により他界。
 1971年、メキシコ近代美術館で回顧展が開かれる。

 「彼女は時間ではなく、時間の休息する瞬間、瞬間を描く。
  彼女の止まった時計の世界で、われわれは物質の流れを、影と光の循環の音を聞く。
  つまり、そこでは時間が熟れつつあるのだ」 (*)

 【参考文献】

 『夢魔のレシピ―眠れぬ夜のための断片集
                      レメディオス・バロ (著)  野中雅代(訳)  工作舎 (1999/05)

 『シュルセクシュアリティ―シュルレアリスムと女たち 1924~47
          ホイットニー・チャドウィック(著) 伊藤俊治+長谷川祐子 (訳)  PARCO出版局 (1989/03)

 (*)夜想13『特集 シュルレアリスム』所収のオクタビオ・パス「レメディオス・バーロの出現するものと消滅するもの」(鼓直[訳])より引用。


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